1980年代にヒットした五輪真弓さんの名曲『恋人よ』では、終わってしまった恋を象徴するものとして、「雨に壊れたベンチ」が描かれていました。恋人や友だち、家族といった間柄はもちろん、たとえ初対面でも、並んで座るだけで人と人の距離を縮めてくれるのがベンチ。同時にまた、ひとりで考えごとをしたり、景色や道行く人をながめたり、本を読んだり、ときには居眠りしたり…どこであろうと、ベンチに腰かけると、そこが自分だけの世界にもなる。ベンチは不思議な装置といえるでしょう。今回は、そんなベンチについてのお話です。
くらしの良品研究所から「ベンチ」、お送りします。http://muji.lu/2sOjqOf